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くみあいニュース

1999年度第11号
1999年10月12日


島根大学教職員組合広報部
内線2198
ダイアルイン32-6407
E-mail:union-s@sula0007.soc.shimane-u.ac.jp
WWW:http://sula0043.soc.shimane-u.ac.jp/kumiai/kumiai.html


■秋のレクリエーション

大学の森『三瓶演習林』を訪ねる−秋の森の散策とバーベキュー−

 大学の施設でありながらふだん触れることのない「大学の森」,三瓶演習林を訪ね,秋の一日を散策ですごし,バーベキューを楽しみましょう.
 ぜひとも,組合員誘い合わせてご参加ください.

☆☆レクリエーション参加申込書☆☆


 参 加 申 込 書
  氏名:
  支部:
  参加人数:大人 名,小人 名,幼児 名
   交通手段(いずれかに○を):バス・自家用車
   連絡先:電話 e-mail(あれば)

■独立行政法人化に反対する声明文を発表(10.7)

 中執では国立大学の独立行政法人化に対して、合宿での学習会・学内での勉強会や議論を重ねてきましたが、7日以下のような声明を出しました。
 なお、この声明は学長に提出するほか、全大教・文部省にも送付します。

独立行政法人化

国立大学の独立行政法人化に対する声明

大学の自治と自由な教育研究を制約するおそれのある
国立大学独立行政法人化に反対する

1999年10月7日 
島根大学教職員組合

 文部省は,去る9月20日,国立大学を,「独立行政法人」に移行させる方向を示した.『国立大学の独立行政法人化の検討の方向』に示された独立行政法人の組織運営の原則は,本来大学の持つ自由闊達な教育研究活動との間に大きな矛盾を抱えている.それらは,(1)安定した財政基盤に裏付けされ,系統的・長期的かつ自由な発想の下でのみなされる研究活動の発展が保証されない,(2)政治・行政の特定の目的下に自由な教育活動が拘束される懸念がある,(3)高等教育の機会均等が阻害されるおそれがある,等である.同旨の問題は,文部大臣自らが『あいさつ』の中で指摘するところでもある.

独立行政法人制度の下では,政府「審議会」と主務省「評価委員会」が業績評価・改善勧告を通じ,また主務大臣が中期目標の設定・指示,中期計画の認可・変更命令を通じて,個々の法人の運営に関与するとされている.これらの機関が行う評価・命令の内容には,財務・教育研究をはじめ,個々人の業績評価が含まれ,これらをもとに,法人の統廃合や給与体系の差別化についても,具体的な関与がなされる内容となっている.このことは,経営状態を理由にした法人の改廃や,定員削減等の経営合理化に道をひらき,学問の多様性を否定するおそれがある.さらに,短期的成果が求められる故の極端な研究業績追求による教育の軽視等,構成員の教育研究モラルの低下も懸念される.事実これらは,先に類似の経営形態を導入した西欧諸国でも大きな問題となっている.

『検討の方向』は,主務大臣の指示の下,各法人が「自主的」に「改革」を行うとしている.しかし上記のように,独立行政法人化は,実際には政府による個々の大学への一層の介入に道をひらくものとなっている.国立大学の独立行政法人化は,行財政改革の一環として国家公務員の定員削減,行政関連予算の緊縮化を迫られる中で,当面する25%の国家公務員定員削減を回避するために提案されている.そのため,独立行政法人に移行するに当たっての,教育・研究や実務を含んだ包括的大学経営に必要な予算の裏付けが示されていない.また,移行後の教職員を含む定員確保についてもふれられていない.日本の国立大学の教育研究予算は,先進諸国の中でも最低レベルである.さらに,すでに9次に及ぶ定員削減により,実質的な教育研究機能の低下を来している.国立大学の組織改編に際しては,これらの現状を議論の念頭に置くべきである.

このように,文部省の示した『検討の方向』は,国立大学に対する管理統制強化,財政・人的資源の削減に対して道をひらくものであり,大学がこれまで社会的に果たしてきた機能を大幅に後退させる懸念がある.われわれは,『通則法』の枠を出ることができない『検討の方向』をもとにした,大学設置形態変更の議論には反対する.国立大学は,長年,高等教育をになう社会的責任を果たすために,困難な状況の中で自主的な改革を行ってきた.これらの到達点を無視し,政治圧力を回避することを目的として独立行政法人化を進めることは拙速であり,国の教育研究に長年にわたる災厄をもたらすだろう.われわれは,このような議論を強制的に推し進めることに反対するとともに,国民に開かれた十分な改革論議をつくした後,必要な組織の見直しと再編成を進めることを要求する.


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