くみあいニュース1999年度第10号 |
☆「国立大学の独立行政法人化に関する国大協第一常置委員会中間報告」(9/13)と「国 立大学長・大学共同利用機関所長等会議における文部大臣あいさつ」(9/20)の概説
表題の報告は,基本的に独立行政法人化を「前提」にして,「そうなった場合にどうするか」に踏み込んだものであり,独立行政法人化問題は具体化に向けた検討段階で,一足飛びに新たな局面を迎えたと判断される.
これらの報告には,いくつかの対立するキーワードがある.それらは,
(1)個別法←→総則法, (2)大学の理念と教育研究機能←→法人の特性,
(3)教育研究の長期展望←→主務庁の審査,検討する中期目標,
(4)自主・自律(自己評価),学問の自由←→政府評価機関の介入,
(5)学問の多様性←→経営的効率性,
(6)自由な発想←→競争的環境・市場原理・経営
であり,いずれの報告もこれらについて仔細に,かつ具体的にふれている.そして,それらの間の「摺合わせ」を行うことに腐心している.このことは,これまでの「国立大学」と「独立行政法人」が,いかに異なった「経営原理・原則」にたつ組織であるかを如実にあらわしている.
第一常置委員会報告と,文部大臣ならびに文部省案の間には多くの共通点があり,「独立行政法人化」に向けて,国立大学が確保しなくてはならない教育研究機能を強調し,それを維持するための具体的な(1)目標設定の原則,(2)評価体制,(3)経営体制,(4)雇用関係・労働条件等について提案を行っている.この中で,一定の大学の自主性・自律性を強調しながらも,中期方針や人事,財政等の「大学経営」全般にわたり,主務大臣や政府評価機関の大幅な介入がありうることを懸念している.また,財源確保も,重要な問題として検討されており,財政緊縮・定数削減の方向性の中で,大学運営に占める政府交付金の大幅削減に対する懸念を示している.
今回の文部省案はあくまで文部省の原案であるので,最終的な独立行政法人の仔細が政府決定される段階では,政府や行革審,他省庁との力関係で,案は大幅に変化するものと予想される.独立行政法人が現在の大学が社会にはたしている役割と整合性がないことが明白になった現在,組合としては具体案に示された個別の問題に関して仔細に検討し,至急具体行動を行う必要がある.
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